
監修者
株式会社篤月
陳 逸翔広告代理店を退職後、早稲田大学大学院入学&卒業。
累計100社以上の日本企業の中国SNSコンサルティング経験を持つ。
自身も5万以上のフォロワーを中国SNSでもつ、第一線のKOLである。
中国と日本のSNS運用市場には、多くの共通点がある一方で、それぞれの文化、ユーザー行動、プラットフォームの特性によって異なる側面も多く存在します。
この記事では、中国と日本のSNS市場の特徴を比較し、企業が効果的にSNSを活用するために押さえるべきポイントを探ります。
まずは基本的な市場や特徴を開始して次ぎに取るべきアクションのヒントへ繋げましょう。
中国のSNSの市場

中国のSNS市場は、世界最大のインターネット人口を背景に、他国と比べても圧倒的な規模を誇っています。
2023年12月時点で、中国には約10億人以上のインターネットユーザーがおり、その多くが何らかのSNSを利用することが多いです。
この膨大な利用ユーザー数によって、中国のSNS市場は国外企業からみても非常に魅力的であり、無視できないマーケットといえるでしょう。
また、中国のSNS市場は、主要なグローバルプラットフォームが利用できない一方で、国内で発展した独自のプラットフォームが市場を支配しています。
【中国SNSの例】
Weibo(微博)
WeChat(微信)
TikTok(抖音)
RED(小紅書)
など
上記のようなSNSは、ただのソーシャルメディアとしての機能だけに留まらず、Eコマース(ネット通販)、モバイル決済、さらにはニュースの配信といったさまざまなサービスを利用できるようになっています。
生活インフラにSNSが深く関わっており、今では切っても切り離せない存在となっています。
参考記事:https://www.sohu.com/a/779524024_121388268
参考記事:https://togetsu.co.jp/column/KqUIUCiL
日本のSNSの市場
日本のSNS市場は、人口に対するインターネット普及率の高さと、成熟した消費者層が特徴的といえるでしょう。
日本のインターネットユーザーの多くは、スマートフォンを通じてSNSを利用しており、その数は2022年時点で1億200万人に到達。
2027年には1億1,300万人までに増加すると予測されており、伸びは鈍化するものの、今後のマーケティングでは必須の領域と言えます。
日本のSNS市場においては、FacebookやTwitter、Instagramといった海外で誕生したプラットフォームが広く利用されていますが、メッセージアプリとしてはLINEが国内で圧倒的な支持を得ています。
LINEは単なるメッセージングアプリにとどまらず、ニュース配信、決済、ゲーム、ショッピングなど多岐にわたるサービスを配信しており、中国の一部SNSと類似するポイントがいくつかあります。
また、日本のSNS市場では、利用者の年齢層によって異なるSNSが利用されており、若年層はInstagramやTikTok、YouTubeなどのビジュアル重視のSNSを好む傾向が強いです。
近年では友達同士でもLINEよりもInstagramなどのDMでやりとりをすることも多くなってきています。
参考記事:https://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/whitepaper/ja/r05/html/nd247100.html
中国のSNSの特徴

中国のSNSは、他国とは一線を画す独自の発展を遂げています。
最大の特徴は、日本やアメリカなどで広く利用されているSNSがほとんど存在しない点です。Facebook、Twitter、Instagramといった国際的に人気のあるSNSは「金盾」により利用できず、その代わりにWeChat(微信)、Weibo(微博)、Douyin(抖音)など、国内で開発されたプラットフォームが主流を占めています。
【グレートファイアウォール(金盾)とは】
中国政府によるインターネットの検閲と監視を行うための技術的な仕組み。中国国外のアクセスを制限したり、特定のコンテンツをフィルタリングすることで、国内の産業を保護することが目的です。
日本やアメリカで使用されているSNSは基本利用できないものの、使用感が似ているSNSがいくつかあります。
例えばWeChatは、単なるチャットアプリに留まらず、モバイル決済、オンラインショッピング、公共サービスの提供など、日常生活のあらゆる場面で利用される「スーパーアプリ」としての中国の「LINE」としての地位を確立しました。
WeChatでは企業が公式アカウントやミニプログラムを通じて、ユーザーと直接コミュニケーションを取ることも可能です。
日本のSNSの特徴

日本のSNSは、独自の文化やそれぞれ個人のユーザーの嗜好に根ざしているのが特徴といえるでしょう。
特に注目すべきは、プライバシー保護や匿名性への強いこだわりです。
多くの日本人ユーザーは、実名ではなくハンドルネームを使い、個人情報を公開することを控える傾向があります。そのため、SNS上でのコミュニケーションも、比較的控えめで慎重なものとなることが多いです。
例えば、X(旧:Twitter)も日本で人気のあるSNSで、特にリアルタイムでの情報共有やトレンドの拡散において、Xは特に重要な存在となっています。
日本ではXの匿名性が高く評価されており、たくさんのユーザーが日常的に短文でのやりとりをしています。
企業にとっては、すばやく情報を発信したり、ユーザーとの直接コミュニケーションを取る場として、欠かせないツールと言えるでしょう。
中国のSNSと日本のSNSはどちらが良いの?

中国のSNSと日本のSNSを比較する際、どちらが「良い」と断言するのは難しいです。
なぜなら、それぞれの市場やユーザー文化が異なるため、SNSの優位性は目的や戦略によって大きく変わるためです。
日本の企業にとって、中国のSNS市場は、言語の壁や文化の違い、厳しい規制などの理由からハードルが高いと感じられるかもしれません。
しかし、この難しさを乗り越えた先には、巨大なチャンスが広がっています。中国市場には、日本国内と比べて圧倒的に多くの潜在顧客が存在するうえ、日本企業との競合が少ないため、独自のポジションを見つけられるチャンスがあります。
また、中国人のSNSに対する考え方や消費行動は、日本と似た部分も多く、親和性も高いです。
特に、品質やブランドに対するこだわりが強く、日本製品やサービスが受け入れられやすい土壌がすでにできています。
中国経済の成長を考慮すると、今後ますますその市場価値が高くなってくると言えるでしょう。
まとめ
中国SNSと日本SNSには、それぞれ独自の特徴と強みがあり、企業がどちらに焦点を当てるべきかは、なにを目的とするかによって異なります。
中国のSNS市場は、巨大なユーザーベースと多彩なプラットフォームが特徴で、日本企業にとっては高いハードルがあるものの、競争が少なく、潜在的なチャンスが非常に大きいです。
両方の市場の特性を十分に理解し、適切なステップを踏むことで、成功に近づいてい行けるようにしましょう。


