
監修者
株式会社篤月
陳 逸翔広告代理店を退職後、早稲田大学大学院入学&卒業。
累計100社以上の日本企業の中国SNSコンサルティング経験を持つ。
自身も5万以上のフォロワーを中国SNSでもつ、第一線のKOLである。
なぜ、中国人材の採用手続きは複雑なのか?

まず、中国人材を採用するには、在留資格の取得が必要です。
外国人が日本で就労するには、適切な在留資格を取得しなければなりません。
この在留資格は職種によって異なり、専門的・技術的な分野の資格や特定技能など、いくつか種類があります。
中国人材を雇用する日系企業は、中国人材に対して、どの資格が必要かを把握し、正しい手続きを行わなければなりません。
次に、法律の遵守が求められます。
日本の労働関連法や入国管理法に従わなければならず、特に外国人雇用に関する法律には厳格な規定が設けられています。
これによって正確な情報を把握し、手続きをすることは容易ではありません。
さらに、日系企業と中国企業の文化の違いも影響しています。
日本企業は基本的にチームプレーを重視し、年功序列型が根付いていますが、中国企業では個人の成果が重視されています。
そのため、中国人材の文化的な背景や価値観を理解し、それらに応じた採用プロセスを導入する必要があります。
最後に、言語の違いが障壁となるケースがあります。
中国人材には優秀で日本語能力が高い人が多いですが、中には日本語レベルが低く、コミュニケーションが円滑に進まない人もいます。
円滑に業務を進めるためにも、言語レベルはよく確認し、複数の言語で対応できる選考内容を用意しておきましょう。
こういった要因が重なっていることから、中国人材の採用手続きは複雑だと言えます。
参考記事:https://www.moj.go.jp/isa/applications/resources/newimmiact_3_qa.html
参考記事:https://www.moj.go.jp/isa/applications/resources/newimmiact_3_preferential_index.html
ステップ1:採用活動

採用活動においては、まず自社が求める人物像を明らかにするために、求めるスキルや経験値をリストアップします。
そして、ターゲットとなる人材が集まりやすい求人媒体を選択し、中国の求人サイトやSNSを中心に、広報します。
総合求人サイトだけでなく、IT人材や介護業界など自社の特性に特化した求人媒体を選ぶことがおすすめです。
選考プロセスでは、面接のみならず、グループディスカッションや課題解決型ワークショップなどを実施し、多側面から候補者を見極めましょう。
多様な選考を実施することで、日本語のレベルを判断することも可能です。
また、複数の言語で対応できる体制を用意し、候補者からの質問に答えられるようにすることもポイントです。
ステップ2:内定・雇用契約

内定通知後には、労働契約書の内容をお互いに確認します。
具体的には、勤務時間や給与、福利厚生、職務内容などを中国人材が理解できる言語で正確に説明します。
中国では、企業文化への理解が重要視されているため、企業のビジョンなども強調すると効果的です。
雇用契約の締結に関しては、法律や規制など遵守すべきものに注意し、適切な内容を盛り込みましょう。
中国の労働契約法では、期間の定めのない契約に注意しなければなりません。
雇用契約が締結できたら、内定者が安心して入社できるように、サポート体制を整え、職場の定着率を高めていきます。
参考記事:https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/koyou/jigyounushi/page11.html
ステップ3:在留資格の申請

内定者が入社するには、在留資格の取得が必須です。
必要な在留資格は何か正確に把握し、適切な種類を選択します。
日本で勤務するための在留資格には、「技術・人文知識・国際業務」や「特定業務」などが一般的ではありますが、職務内容によって取るべき資格が異なります。
申請準備にあたっては、雇用契約書や企業の登記簿謄本、納税証明書など複数の書類が必要です。
誤りや欠落があると審査が遅れるだけでなく、資格が取得できない恐れがあります。
書類提出後は、入国管理局から追加の書類要求がないか、連絡を頻繁に確認しましょう。
複雑な手続きが多いため、専門家のサポートを受けることもおすすめです。
ステップ4:入国・入社後

入国後には、住民登録や健康保険などの手続きが必要です。
各種書類の提出期限を守れるよう、会社でもサポートしましょう。
住居について準備や支援がある場合は、初出勤日に余裕を持って手続きやサポートをすることをおすすめします。
そして、入社後は職場環境に慣れるために、事前にオリエンテーションを実施します。
企業文化や言語の違いについて互いの理解を深め、中国人材が安心して働ける職場を作っていきましょう。
可能であれば、入社前に直接中国人材と会う機会を設けて、信頼関係を築いたり、会社見学などを実施するといいでしょう。
入社前に不安を解消しておくことで、定着率向上につながったり、人間関係構築の支援になったりします。
まとめ

今回は、中国人を採用する日系企業がしなければならない手続きについて解説しました。
採用した中国人が日系企業で働くには、在留資格(ビザ)が必要です。
しかし、在留資格の申請は手続きが複雑であり、企業への負担も大きいです。
そのため、余裕を持って中国人材と雇用契約書の確認を進め、必要な書類を揃えていかなくてはなりません。
外国人材を雇うことが初めての場合、正確に在留資格を申請できるよう、専門家の支援を受けることをおすすめします。
無事に入国、入社できた後は、中国人材が職場に馴染めるように、異文化理解のワークショップやオリエンテーションなどを実施しましょう。


