
監修者
株式会社篤月
陳 逸翔広告代理店を退職後、早稲田大学大学院入学&卒業。
累計100社以上の日本企業の中国SNSコンサルティング経験を持つ。
自身も5万以上のフォロワーを中国SNSでもつ、第一線のKOLである。
SNSを開くと過去に見た投稿に関連するおすすめが表示されますよね。
この機能はどのように働いているのでしょうか。
個人にパーソナライズされたコンテンツをおすすめとして提供するにはAIによるデータ分析が活用されています。
今回は、中国SNSにおけるAI活用について幅広く解説していきます。
中国SNSの現状と重要性

中国でのSNS利用者は10億人を超えており、年々ユーザーは増えています。
中国SNSにはさまざまな種類がありますが、主流なSNSは以下のとおりです。
①WeChat(微信)
中国版LINEと呼ばれるチャットアプリです。
ただチャット機能だけでなく、EC機能や電子決済機能も備えており、多機能を有するスーパーアプリです。
②Weibo(微博)
このアプリはTwitterのようにリアルタイム情報を発信することに特化したSNSです。
日本人が活用するTwitterのように拡散力を有しています。
③Douyin(抖音)
中国版のTikTokであり、ユーザーはショート動画を投稿します。
日本のTikTokと同様に若い世代に人気があるアプリで、ライブコマース機能も最新トレンドになっています。
④小紅書(RED)
このアプリは、中国版のInstagramと呼ばれており、女性に人気のSNSです。
ユーザーは商品やサービスのレビューや口コミを投稿することができます。
そして、その口コミを読んでそのまま購入まで進めるECサイト機能もあります。
このような主流な中国SNSは、企業にとってマーケティングツールとして重要な役割を担っています。
SNSは低コストでマーケティングを進めることができるだけでなく、中国の口コミ文化にも対応することが可能です。
参考記事:https://www.clair.or.jp/j/forum/pub/docs/383.pdf
中国SNSにおける主要なAI活用事例

①TikTokの「ForYou」ページ
TikTokではユーザーの視聴行動や嗜好を分析し、おすすめのコンテンツを提供するためにAI技術を用いています。
ユーザーがいいねした動画やシェア記録からデータを収集し、AIが解析結果に基づいて「ForYou」ページにユーザーに適した動画を表示しています。
②WeChatのマーケティング
WeChatでは、AIを利用して、ユーザーの行動パターンを分析しています。
AIによる分析の結果、個別にカスタマイズされたマーケティングメッセージを配信することができます。
また、ユーザー間の会話データを分析することで、企業戦略にも役立てているという特徴があります。
主要な中国SNSプラットフォームにおけるAI活用状況

主要な中国SNSでは、急速な技術進化によってAIの活用が増えており、ユーザーエクスペリエンスやビジネスモデルの向上に役立っています。
①微信(WeChat)
ユーザーとのコミュニケーションを向上させるために、企業が顧客対応としてAIチャットボット機能を導入しています。
また、ユーザーの行動データを分析することで、パーソナライズされたコンテンツを提供するAIのアルゴリズムも活用中です。
②Weibo(微博)
AI技術によって、テキストから画像や動画を生成する機能が広がっています。
ユーザーはテキストだけでなくビジュアルコンテンツを簡単に作成できるようになりました。
③抖音(Douyin)
ユーザーの視聴履歴やコメント履歴などからパーソナライズされたコンテンツを推奨するAI技術が導入されています。
そのため、好みにあったおすすめ動画を簡単に見つけることが可能です。
また、ライブ配信ではAIが音声を認識し、リアルタイムで翻訳する機能も備わっています。
参考記事:https://www.nri.com/content/900032453.pdf
参考記事:https://xtech.nikkei.com/atcl/nxt/mag/nc/18/040900481/040900001/
中国SNSでAIを活用するメリット

中国SNSでAIを活用するメリットはたくさんあります。
ここでは、主なメリットを3つご紹介していきます。
①コンテンツをパーソナライズ化
AIを用いることで、ユーザーの行動を分析でき、個人に合ったコンテンツを提供できるようになります。
個々の興味や過去の履歴に関連したコンテンツになるため、エンゲージメントの向上に役立ちます。
②業務の効率化
AIを用いたチャットボットや自動応答システムなどの機能は、カスタマーサービスの効率を高めます。
AIを活用すれば、24時間対応できるサービスも拡充することができるため、顧客満足度の向上にもつながります。
③トレンドとKOLの把握
現在中国SNSではライブコマースが急成長しており、AIを用いたデータ分析が最新トレンドであるライブコマースを推進させます。
AIを導入すれば、適切な影響力を持つKOLを特定し、効率的なマーケティングを進めることが可能です。
中国SNSでAIを活用する際のリスクと課題

中国SNSでAIを活用するメリットはたくさんありますが、同時にリスクも伴います。
トラブルを生まないためにも、事前にリスクヘッジをしましょう。
①データセキュリティ
中国SNSでは、AIが収集したデータがクラウドに保存されます。
これによってサイバー攻撃やデータ漏洩のリスクが生じ、特に大量のデータを扱う場合は、悪意のある攻撃者に標的とされる恐れがあります。
②フェイクニュース
中国SNSの中には強い拡散力を有するものもあり、間違った情報であるフェイクニュースが拡散される恐れがあります。
AIにコンテンツ生成を任せる場合は、誤情報の確認を怠らないようにしましょう。
③中国の法律や規制の遵守
中国SNSを活用する際は、中国の法律や規制などを守らなければなりません。
AI活用においても、法律や規制が存在しており、データプライバシーやセキュリティに関連する法律の遵守が決められています。
中には、違反した場合に罰則が科せられるものもあるため、十分に注意してください。
参考記事:https://www8.cao.go.jp/cstp/ai/ai_kenkyu/2kai/shiryou5.pdf
まとめ

今回は、中国SNSにおけるAI活用について解説しました。
中国の主要なSNSではAI活用が急成長しており、チャットボットやパーソナライズされたコンテンツの提供などが進んでいます。
AI活用は便利な面がある一方で、リスクも伴うため、AIを導入する際はリスクヘッジを徹底しましょう。


