
監修者
株式会社篤月
陳 逸翔広告代理店を退職後、早稲田大学大学院入学&卒業。
累計100社以上の日本企業の中国SNSコンサルティング経験を持つ。
自身も5万以上のフォロワーを中国SNSでもつ、第一線のKOLである。
中国ライブコーマスの虚偽・誇大広告の禁止

中国のライブコマースでは、虚偽・誇大広告が禁止されています。
この規制は年々強化されており、 2020年7月に中国広告協会が発表した「インターネットライブ配信マーケティング行為制定」をはじめとして、2021年以降も関連法規が制定・改正されています。
具体的には、健康食品や医薬品などの広告で根拠のないメリットを出したり、商品・サービスに対して事実とかけ離れた実演や有利な説明をしたりすることが該当します。
また、消費者を誤導する表示や購入を過剰に煽る不誠実な内容も禁止対象となっています。
加えて、ライブコマースの健全化のため、広告表現だけでなく配信コンテンツや商品の事前審査の体制の整備、消費者保護なども義務付けられています。
そのため、現在はライブコマース業界全体が透明性と信頼性を高めながら成長する環境が整備されつつあります。
中国ライブコーマスの知的財産権の侵害禁止

中国のライブコマースでは、知的財産権侵害が禁止されています。
ECプラットフォーム運営者に対して、ブランド権利者との情報共有や商品の事前審査、権利侵害行為の早期発見・削除を義務付けています。
また、抖音(Douyin)をはじめとする主要なプラットフォームでは、商標権侵害品や画像を自動検出し、関連販売リンクの一時削除、権利侵害行為を繰り返すライバーへの侵害なペナルティも実施しています。
さらに、警察や行政長官局もAI・ビッグデータを活用し、商品の監視や秘密保全、組織的な侵入行為の摘発を強化しています。
こういった対策から、企業への知財リスク診断や啓発活動もしっかり実施されており、予防と権利者保護体制が充実していっています。
中国ライブコーマスの不適切なコンテンツ・表現の禁止

中国のライブコマースでは、マーケティング行為規範や中国「ライブコマース管理弁法」などにおいて、暴力・ワイセツ・賭博・麻薬・テロ・犯罪を助長するコンテンツが禁止されています。
そして、差別的・誹謗中傷的な発言、社会秩序また、憲法や現行法に基づく内容、民族・宗教・国家による差別、フェイク動画やディープフェイク、未承認の医療・金融・法律裁判も厳格に規制されており、専門性が求められるトピックは資格証明が必須です。
未成年を保護する目的で22時以降の視聴制限や、未成年にふさわしくない商品や表現を配信することも禁止されます。
ライブコマースのプラットフォーム側は、配信コンテンツの事前チェック・監視、緊急時通報・削除体制の整備が求められており、違反があった場合は配信者や運営会社に罰金やアカウント停止といったペナルティが科されます。
中国ライブコーマスの個人情報・プライバシー侵害の禁止

中国政府は、ライブコマースの急速な発展に伴って、2021年5月に「インターネットライブコマース管理弁法」を施行し、個人情報保護を含む消費者保護を強化しました。
同法は、プラットフォーム運営者や出品企業、ライバーなど、ライブコマースに関わるすべての事業者を対象としています。
プラットフォーム運営者や企業には、個人情報の保護体制構築が義務付けられており、健全なアカウント登録、安全な情報管理、インターネットとデータの安全管理スキームの整備が求められています。
また、2021年11月に施行された中国個人情報保護法により、個人情報の取り扱いには本人の同意取得が原則必須となり、越境データ移転についても厳格な規制が設けられました。
違反した場合の罰則は重く、違反によって得られた所得の没収に加え、前年度売上の5パーセント以下の過料が科されることもあります。
こういった背景により、中国でライブコマース事業を展開する企業は、個人情報の適切な管理とプライバシー保護を最優先の課題として取り組む必要があるとされてます。
中国ライブコーマスの規制違反に対するプラットフォームの対応

2021年5月施行の「インターネットライブコマース管理弁法」により、プラットフォーム運営者には消費者の権益保護に対する責任と義務が課されました。
プラットフォーム運営者、企業は、アカウント登録制度、営業行為の規範化、個人情報保護などの管理スキームを構築し、違反の監視と早期発見に努めています。
そのため、違反が確認された場合はアカウント停止や配信禁止などの処分が実施されます。
また、独自の管理規範を制定している企業もあり、従業員の3分の2を品質管理専門チームに配置して、公的検査機関と連携しながら商品の品質監督を徹底していたりします。
まとめ

今回は、中国のライブコマースにおいて、禁止されていることや法令について解説しました。
消費者保護と業界の健全化を目的とした厳格な規制が整備されており、2021年5月施行の「インターネットライブコマース管理弁法」を中心に、虚偽・誇大広告、知的財産権侵害、不適切なコンテンツ、個人情報・プライバシー侵害が禁止されています。
プラットフォーム運営者には、アカウント登録制度の整備、商品の事前審査、営業行為の規範化、個人情報保護体制の構築が義務付けられていることから、違反時にはアカウント停止や配信禁止、罰金などの厳格な処分が科されることがあります。


