
監修者
株式会社篤月
陳 逸翔広告代理店を退職後、早稲田大学大学院入学&卒業。
累計100社以上の日本企業の中国SNSコンサルティング経験を持つ。
自身も5万以上のフォロワーを中国SNSでもつ、第一線のKOLである。
人口トップで経済成長が盛んな中国。
日系企業の中には、中国への進出を検討している企業があると思います。
日本とは違った土地でビジネスを展開するには、どうしたらよいのでしょうか。
今回は、中国に向けて自社商品、サービスを売りたいと思う日系企業向けに中国市場参入のポイントをお伝えしていきます。
最新の中国市場トレンドと消費者動向

中国では、不動産市場の低迷の影響により消費者心理が悪化しており、高額商品の購入を控えたり、コストパフォーマンスを重視したりする計画的な消費を心がける人が増えています。
この消費行動を「理性消費」と呼び、新型コロナウイルスの感染が拡大した2020年ごろから続いている傾向です。
特に、若年層は複数の媒体で価格を調査してから、「高すぎず安すぎない手ごろな価格の代替品」を購入する傾向があります。
また、中国のZ世代(1995〜2009年生まれ)は、他人より自分を優先し、自身の満足度を満たすことに重きを置く傾向も強いです。
旅行やアウトドアに関する消費はもちろん、アニメや漫画などの愛好家が多いことから、それらに関するグッズを楽しむという特徴も見られます。
日系企業が中国の若者向けにマーケティングを進める際は、最新のトレンド情報を収集するだけでなく、共感が生まれやすく快楽を感じるかをポイントにする必要があるでしょう。
参考記事:https://www.jetro.go.jp/biz/areareports/2025/c19b0c92457eb1c1.html
中国市場参入のメリット・デメリット

日系企業が中国市場に参入していく際には、さまざまな調査や準備が必要です。
ここでは、そもそも中国市場に参入することで起こる影響について見ていきます。
中国市場への参入を検討している企業は、メリットだけでなくデメリットもしっかりおさえておきましょう。
メリット①巨大な市場
中国は第1に人口14億人以上と世界最大の市場規模を誇る国です。
そのため、日本と比較して圧倒的にターゲット層が多くなります。
また、GDPも世界第2位と経済成長においても申し分なく、企業にとって大きな成長機会になると言えます。
自社ブランドのペルソナを明確に設定し、的確なマーケティングを展開することで、巨大市場を相手にビジネスを拡大できるチャンスがあるでしょう。
メリット②DX化の拡大
中国ではデジタル化も盛んに進んでおり、Eコマースやモバイル決済などの普及は、企業にとって新たなビジネスモデルの創出に影響しています。
製造業の基盤が整っていることも、中国の強みであり、充実したサプライチェーンや比較的低コストで労働力を確保できる点も大きな特徴です。
デメリット①複雑な規制
中国市場に日系企業が参入する場合は、中国の法規制や政策を遵守しなければなりません。
しかし、中国の規制は複雑さや突発性が目立ち、日本企業が言語や価値観、文化の壁を超えてパーフェクトに進めるのはなかなか難しいことです。
また、模倣品の問題も大きく、知的財産権や著作権の保護など独自の技術や商標権に対するリスクも注意が必要になります。
デメリット②国内経済格差
中国は国土が広いため、沿岸部と内陸部では経済格差が見られます。
それに比例して、消費者のニーズやトレンドも異なり、全土でビジネスを展開することはハードルが高まるでしょう。
さらには、国際情勢の変化や政治による摩擦なども地域ごとのリスクを考慮して進める必要があります。
成功事例:中国市場で成功した日本企業のケース

日系企業が中国市場に参入するには、メリットもあれば注意しなければいけないデメリットも存在します。
ここでは、複雑な調査や準備を踏んで、中国市場でのビジネス展開に成功した日本企業の例をご紹介します。
①華東地区への進出:株式会社武蔵テクノケミカル
株式会社武蔵テクノケミカルは、洗浄剤の製造と販売をおこなう日系メーカーで、2005年に上海に営業拠点を設立しました。
当初は知名度がなく、中国国内の取引先である日系企業から評価を得るのに時間がかかりましたが、3 年程経ち、軌道に乗った会社です。
常駐の日本人が各拠点に数名いますが、基本は現地従業員が品質サポートやロット検査を担っています。
情報漏洩のリスクから、委託製造が困難な課題があるため、特殊品は日本からの輸入で補い、自社製の強みを活かした洗浄剤の販売に力を入れてます。
中国国内生産である点から、低価格かつ無関税で販売できることがポイントで、受注割合は日系が9割、残り1割が台湾や中国系企業です。
②華東地区への進出:長谷川工業株式会社
長谷川工業株式会社は、鋼管製はしご兼用脚立や工事用ポータブル足場機材を販売する会社です。
同社はコスト削減を求め、2001年に広東省に工場を設立し、2011年より中国国内での販売を本格化しました。
それに伴い、上海支社を設立し、2017年からは年間生産台数50万代を超え、工場としての売上は右肩上がりです。
脚立の世界的なメーカーは2.3社ほどしかなく、非常にニッチな市場であるため、トップを目指すことも可能とされています。
参考記事:https://www.jetro.go.jp/extimages/Reports/01/c1e4092ea71127f8/20170144.pdf
参考記事:https://www.jetro.go.jp/extimages/Reports/01/b065f9a7b0d6f507/20180069.pdf
中国進出を成功させるための3つのポイント

最後に、中国進出に向けて、デメリットを考慮し、市場展開を成功させるためのポイントを3つお伝えします。
自社商品を中国に売りたい、販売したいと考えている企業はぜひ参考にしてみてください。
ポイント①ローカライズ
中国は国土が広いことから地域ごとに特色が異なります。
そのため、文化や消費の嗜好、購買力に合わせてターゲット層を見極める必要があります。
また、特有の価値観や文化を理解したうえで、広告やデザインを考えることもポイントです。
ポイント②デジタルマーケティング
中国でビジネスを展開する際は、デジタルマーケティングが必要不可欠です。
企業の広告よりもSNSで活躍するインフルエンサーによるPRの方が信頼度の高い中国においては、中国SNSを活用したKOLマーケティングが鍵を握ります。
また、近年はEコマースやECサイトなどとの連携もポイントになっています。
ポイント③法やルールの遵守
中国の日系企業がビジネスを成功させるには、現地からの信頼がs重要です。
信頼関係が表れるのは、現地パートナーとの密な連携と、法規制への対応力です。
法やガイドラインの遵守はもちろん、商品の品質管理やアフターサービスにも力を入れましょう。
まとめ

今回は、商品を中国に売りたいと考える日系企業が中国市場に参入する際のメリット・デメリットや気を付けるべきポイントを解説しました。
今回の内容についてはYouTubeチャンネル『アイス(ice)』でもご視聴いただけます。
中国は巨大市場ですが、若者を中心に消費行動に変化が見られます。
また、地域によって購買力や文化、価値観が異なるため、ターゲット層の見極めが重要です。
すでに中国進出を果たしている企業を参考に、現地の法規制を守って市場拡大を進めましょう。


