
監修者
株式会社篤月
陳 逸翔広告代理店を退職後、早稲田大学大学院入学&卒業。
累計100社以上の日本企業の中国SNSコンサルティング経験を持つ。
自身も5万以上のフォロワーを中国SNSでもつ、第一線のKOLである。
コロナ禍も落ち着き、国際線へのフライトもほとんど復活している昨今。
日本でもインバウンド旅行客をよく目にすると思います。
日本を訪れる外国人観光客はどのような媒体から日本旅行の情報を得ているのでしょうか。
今回は、中国人のSNS使用に焦点を当てて、旅行業界が展開すべきマーケティングについて解説していきたいと思います。
中国における旅行市場の現状と特徴

中国の旅行市場は、コロナ禍の影響を受けましたが、最大の訪日客送り出し国であり、訪日外国人旅行消費額も第1位を誇っています。
中国人旅行客と言えば、爆買いのイメージがある方も多いでしょう。
一時と比較すると爆買いのブームは少なくなりましたが、日本製品に対する信頼は相変わらず高く、中国人にとって日本でのショッピングは人気が高いです。
中国人は他国と比べて団体ツアーの利用率が高く、訪問地は大都市が多くなっています。
彼らは、中国独人SNSを利用し、旅行に関する情報を得ていることが多いです。
中国SNSでは個人の発信はもちろんですが、企業からの発信やキャンペーン実施も多く、旅行スタイルのトレンドを作ることもあります。
参考記事:https://www.jtb.or.jp/researchers/column/column-inbound2023-china-kudo/
参考記事:https://www.jnto.go.jp/projects/regional-support/resources/2820.html
中国SNSの普及と旅行業界への影響力

中国ではGoogle関連のInstagramやX、YouTubeなどの使用が政府の政策によって禁止されています。
そのため、代わりにですが中国国内独自のSNSが発達しており、特に微信(WeChat)という中国版のLINEと呼ばれるチャットアプリは月間アクティブユーザー数が10億人を超えています。
中国人は旅行の計画を立てる際に、情報源としてSNSを使用することが多いため、中国SNSの普及は、旅行業界にも影響をもたらしていると言えます。
具体的には、以下のとおりです。
①インフルエンサーの投稿をチェック
中国では、一般企業や公的機関が発信する情報よりも、人気のあるインフルエンサーが発信する情報を信頼する傾向があります。
そのため、旅行の情報を得るにも、インフルエンサーのおすすめをチェックするのです。
また、中国SNSではコメントやレビュー機能も備わっており、一般消費者のリアルな口コミも旅行計画の情報収集源の一つとなっています。
②SNS限定キャンペーン
中国SNSのユーザー数は非常に多く、SNSを活用することで情報を拡散することが可能です。
特に、期間限定のキャンペーンやインフルエンサーとコラボしたプロモーションはトレンドになる可能性が高いです。
旅行であれば、航空券やホテル、観光地の割引や限定アイテムプレゼントなどが人気のプロモーションとなっています。
参考記事:https://togetsu.co.jp/column/ciVvQX1S
中国主要SNSプラットフォームの旅行関連コンテンツとユーザー動向

① WeChat(微信)
単なるチャットアプリとして利用するだけでなく、ユーザーは友人と旅行プランを共有したり、旅行会社などの公式アカウントを通じて旅行やイベントを予約したりします。
WeChat(微信)には、電子決済機能も備わっているため、ユーザーはWeChat(微信)
内で宿泊先ホテルや交通公共機関の予約を行うことができます。
WeChat(微信)は情報収集+旅行の予約機能があるSNSです。
②Douyin(抖音)
Douyin(抖音)では、旅行プランを決めるためにショート動画を閲覧するユーザーが多いです。
トレンドスポットや限定のお土産、観光地ならではのグルメなどを紹介している動画が旅行者に情報を与えています。
また、Douyin(抖音)ではライブ配信での観光案内も行われており、ユーザーの旅行先への訪問意欲を高める効果もあります。
③ 小紅書(RED)
小紅書(RED)は口コミに特化している女性に人気なSNSです。
そのため、旅行体験やお土産に関する投稿が多く、実際に泊まったホテルや買ったお土産のレビューを見ることができます。
リアルな口コミは最新情報を得るだけでなく、率直な感想も知れるため、旅行プラン作成に役立ちます。
④Weibo(微博)
Weibo(微博)では、人気の観光地やホテルなどに対するキャンペーン情報を得られることが多いです。
Weibo(微博)は拡散力のあるSNSなので、企業は注目を浴びる期間限定のキャンペーンを打つことが多くなっています。
また、インフルエンサーが旅行の体験をシェアすることも多く、影響力のあるインフルエンサーの投稿はトレンドにもなります。
中国SNSを旅行マーケティングに活用するメリット

①ユーザー数の多さ
中国人が使う主要なSNSはどれも月間アクティブユーザーが数億人を超えており、ほとんどの人がSNSを利用していると言えます。
そのため、中国人にとってSNSは旅行プランを決めるための情報源となっているのです。
また、中国ではインフルエンサーが発信する内容が信頼される傾向にあるため、信頼度の高い情報収集ができるというイメージも強いです。
②リアルタイムで更新
SNSは、最新情報を素早く拡散できるツールです。
観光地の営業時間の変更や限定お土産の販売時間など、その日にならないとわからない情報もすぐに更新できます。
また、インフルエンサーとコラボしてキャンペーンを打つことも可能で、それらをリアルタイムで話すライブ配信も盛んです。
③レビューや口コミ効果
中国では、インフルエンサーだけでなく一般ユーザーもSNSに口コミを投稿します。
率直な感想や体験談はそれらを見たほかのユーザーの興味を引くことができ、新たな観光客につながります。
リアルな体験レビューは消費者の購買意欲を刺激するほど、効果的なものです。
中国SNSで旅行マーケティングを成功させるための戦略

中国SNSを活用して、旅行業界でのマーケティングを成功させるには、長期的な戦略が重要なポイントです。
SNSマーケティングはキャンペーンなどで瞬時にトレンドを作れたとしても、持続させることが難しいため、継続的な効果を図るには長期的な戦略を立てましょう。
中国SNSマーケティングにおいては、特にコンテンツのローカライズが大切です。
言語の対応はもちろんのこと、中国文化や価値観に応じたコンテンツを制作し、現地のトレンドを押さえます。
また、影響力の強いKOLを活用し、ファン層を新たな顧客に取り込むことも戦略の一つです。
KOLと協力してプロモーションを進めると、これまで以上に高いリーチ率とエンゲージメントから認知度を向上させることが可能です。
中国SNS 旅行マーケティングにおける注意点とリスク

中国SNSを用いて、旅行業界の企業がマーケティングを展開する祭には、メリットもありますが、注意しないとリスクを追ってしまうデメリットもたくさんあります。
後から知ったでは遅いので、事前に理解を深めておきましょう。
中国では、独自の情報検閲体制があり、SNSの発信は政府の規制を受けるものです。
中でも、旅行業界関連の表現や製品、サービスについては、敏感な話題も多いため、投稿する前は現地の法規制などに詳しいコンサルタントに確認することをおすすめします。
具体的には、広告法による規制や著作権侵害、フェイクニュースの拡散、架空注文などの問題があります。
参考記事:
https://www.jetro.go.jp/ext_images/_Reports/02/2024/9822f039402e649e/202401.pdf
まとめ

今回は、中国SNSを活用した旅行業界のマーケティングについて解説しました。
中国では中国SNSが旅行プランを立てることに役立っており、ユーザーは口コミや最新のショート動画などを見て旅行情報を得ています。
また、インフルエンサーによるキャンペーンやライブ配信も旅行情報に触れる大きなきっかけです。
インバウンド・アウトバウンド戦略を立てる際は、ぜひ中国SNSを使ってマーケティングを進めてみましょう。
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