COLUMN

コラム

意外な事実!中国では百度を誰も使われていない。他の検索エンジンが使われている? 

意外な事実!中国では百度を誰も使われていない。他の検索エンジンが使われている?  コラム
陳 逸翔

監修者

株式会社篤月

陳 逸翔

広告代理店を退職後、早稲田大学大学院入学&卒業。
累計100社以上の日本企業の中国SNSコンサルティング経験を持つ。
自身も5万以上のフォロワーを中国SNSでもつ、第一線のKOLである。

中国といえば、検索エンジン「百度(バイドゥ)」が最も利用されていると思われがちです。

しかし、実際には百度の利用率が低下しており、多くの中国人が他の検索エンジンやアプリを活用していることをご存じですか?

この記事では、その背景にある理由と、百度の代わりに使われている意外な選択肢をご紹介します。中国のインターネット事情の裏側を深掘りしていきましょう。

百度とは?


百度(バイドゥ)は、中国を代表する検索エンジンで、2000年に設立された中国企業「百度公司」によって提供されています。

設立当初から、中国国内に特化した検索アルゴリズムや、漢字検索に強みを持つプラットフォームとして成長を遂げ、Googleが撤退した後は、事実上の市場独占状態を築いてきました。そのため、「中国のGoogle」とも呼ばれることがあります。

百度の特徴のひとつは、多機能性にあります。ただの検索エンジンではなく、

  • 地図

  • 音楽

  • 動画

  • クラウドストレージ

など、幅広いサービスを提供しています。

特に「百度知道(Q&Aプラットフォーム)」や「百度百科(オンライン百科事典)」など、検索結果と連動する独自のコンテンツが利用者に支持されてきました。

また、中国の厳しいインターネット規制にも完全に対応したサービス設計がされており、国家規制下での安定した運営も特徴的です。

中国人に百度は信頼されていない?


かつて中国国内の検索エンジン市場で圧倒的な存在感を誇っていた百度ですが、近年ではその信頼性に大きな疑問符がついています。

その理由のひとつは、検索できる情報量の少なさです。多くのユーザーが指摘しているのは、同じキーワードを百度とGoogleで検索した際の情報件数の違いです。

例えば、あるトピックで百度のヒット件数が数万件程度である一方、Googleでは数十万件以上の情報が見つかることも珍しくありません。

特に専門性の高い情報や最新のトピックについて、百度の検索結果が貧弱であるとの声が多く聞かれます。

さらに、百度に対する信頼を失わせているのが、広告の氾濫によるユーザー体験の悪化です。百度の検索結果には、目立つ位置に広告リンクが多数表示され、ユーザーが必要な情報にたどり着く前に、広告を通り過ぎなければなりません。

特に医療関連の検索では問題が深刻です。多くの広告が信頼性に乏しい民間医療機関や、根拠の薄い治療法を宣伝する内容であることから、ユーザーは「広告で埋め尽くされた検索結果」への不満を募らせています。

この広告問題は、2016年に起きた「百度医療広告事件」をきっかけに大きな批判を浴びました。この事件では、百度の検索結果に表示された広告リンクを信じた患者が誤った治療を受け、命を落とすという悲劇が起きました。

この一件で百度の運営姿勢に疑念が生じ、多くのユーザーが他の情報源に目を向けるようになりました。

結果として、百度は「広告優先でユーザーを軽視している」というイメージを払拭できずにいます。

中国人には百度ではなくて、他の検索エンジンが評価されている


中国国内の検索エンジン市場で、百度は依然として高いシェアを占めていますが、その一方で競合の存在感が急速に増しています。

特に注目されるのが、2023年4月にデスクトップ検索市場でトップシェアを獲得したマイクロソフトのBing(ビング)です。

Bingが百度を上回るシェアを記録したことは、長年市場を支配してきた百度の独占が崩れつつあることを象徴しています。

Bingの人気が高まっている背景には、いくつかの要因があります。まず、Bingは検索アルゴリズムを改善し、より正確で幅広い情報を提供できるようになった点が評価されています。

特に専門性の高い情報や国際的なニュースなどにおいて、百度よりも信頼できる結果を返すことが多いとされています。また、ユーザーインターフェースの使いやすさや、検索体験の快適さもBingの人気を押し上げる要因といえるでしょう。

一方で、モバイル検索市場では依然として百度が圧倒的なシェアを維持しています。百度アプリの使い勝手の良さや、多機能なプラットフォームとしての魅力は、モバイルユーザーにとって大きな利点となっています。

しかし、モバイルでも百度だけが使われているわけではありません。他の検索エンジンも着実に存在感を増しており、例えば搜狗(Sogou)や好搜(360検索)といった国内プレイヤーが特定の分野で一定の支持を得ています。

【中国で使われる百度以外の検索エンジン例】

  • Bing

  • 搜狗(Sogou)

  • 必应(Bing)

  • 好搜(360検索)

  • yandex

引用元:Search Engine Market Share China

中国人が百度ではなくて他の検索エンジンを見る方法


中国ではインターネット規制が厳しいため、グローバルな検索エンジンの利用は難しいとされていますが、それでも百度以外の検索エンジンを活用する方法は多くのユーザーに浸透しています。

中国国内で合法的に利用可能な検索エンジンとして、Bing(ビング)やSogou(搜狗)のほか、モバイルアプリを活用した方法も一般的です。

例えばWeChatや抖音(TikTokの中国版)といった人気アプリには、内蔵の検索機能が搭載されています。このようなアプリ内検索は、特定のトピックやニュース、動画コンテンツなどに特化しており、従来型の検索エンジンを使う必要がないケースも増加。

さらに、海外の情報を検索したい場合、VPN(バーチャル・プライベート・ネットワーク)を利用して中国国外のインターネットに接続する方法もあります。

ただし、この手法は中国では規制対象となる場合があるため、慎重な利用が求められるためあまりメジャーな方法とはいえないでしょう。

まとめ


中国で長年支持されてきた百度ですが、不正広告の多さや情報量の少なさなどから、その信頼性が揺らいでいます。

一方で、Bingをはじめとする他の検索エンジンや、WeChatや抖音といったアプリ内検索が注目を集めています。

特にBingは検索アルゴリズムやインターフェースの改善によりデスクトップを中心に支持を拡大中です

中国人の情報検索方法は多様化しており、百度の独占状態は過去のものになりつつあります。


資料ダウンロード
お問い合わせ