
監修者
株式会社篤月
陳 逸翔広告代理店を退職後、早稲田大学大学院入学&卒業。
累計100社以上の日本企業の中国SNSコンサルティング経験を持つ。
自身も5万以上のフォロワーを中国SNSでもつ、第一線のKOLである。
中国のSNSを活用する企業にとって、投稿内容やコメントが規制に触れないよう注意することは非常に重要なポイントです。
中国では、政治や社会問題に関連する特定の言葉が規制されており、これらの「禁止・違約ワード」を使うと、アカウントの凍結や罰則を受けるリスクがあります。
本記事では、企業が避けるべき中国SNSの禁止・違約ワードのリストを紹介し、トラブルを回避するためのポイントについて解説します。中国市場での効果的なSNS運用を目指す方必見の内容です。
中国SNSの禁止・違約ワードとは?
中国のSNSプラットフォームでは、政府による厳しい監視や規制が行われており、特定の「禁止ワード」や「違約ワード」が存在します。
これらのワードは、社会の安定や国家の利益を損なうとされる内容を含む場合や、政府の政策に対して批判的なものが多く、企業や個人がSNSを利用する際には十分な注意が必要です。
例えば、
政治的な話題
政府機関に対する批判
天安門事件
香港のデモ
など、歴史的・政治的にセンシティブなトピックなどが禁止ワードに該当します。
また企業がSNSアカウントを運用する場合には、広告において使用が禁止されているワードにも注意が必要です。
中国では広告に関しても厳しい規制があり、
「最も優れている」
「最高」
「唯一無二」
といった誇大表現が禁止されています。
また、医療や健康に関する広告では、科学的に証明されていない効能や効果を謳うことも規制の対象となっています。
中国SNSの禁止・違約ワードの種類

それでは実際に禁止・違約となるワードを確認しながら、規制がかかりやすくなる表現について確認しましょう。
绝对化用语(絶対化用語)
絶対化用語とは、特定の商品やサービスが他に比べて圧倒的に優れていることを強調する、誇張的で断定的な表現を指します。
絶対化用語は消費者を誤解させ、過度な期待を抱かせる可能性があるため、中国の広告法で厳しく規制されています。
たとえば、
最便宜 – 最も安価
最新发明 – 最新の発明
最赚 – 最も利益がでる
最高档 – 最高クラス
といった表現は、典型的な絶対化用語となります。
上記の言葉は、製品やサービスの品質や効果を過剰に保証するように見えることから、中国のSNSや広告での使用が禁止されやすいです。
夸张用语(誇張用語)
夸张用语(誇張用語)も中国SNS上で禁止されている重要なワードの一種です。
夸张用语とは、製品やサービスの効果や品質を必要以上に強調し、消費者に誤解を与える可能性がある誇張表現を指します。
具体的には、消費者に過度な期待を抱かせたり、実際には提供できないサービスを約束したりするため、特に広告分野で厳しく取り締まられています。
具体的な例として、「随时涨价(いつでも値上げ可能)」といった表現があります。
この用語は、価格が常に上昇するかのような印象を与え、消費者に早期購入を促す効果がありますが、実際には値上げが保証されていない場合でも使われがちです。
ほかにも、「无效退款(無効なら返品)」という表現も禁止されています。これは製品が効果を発揮しなかった場合に返品できることを示していますが、実際にはその保証が難しいケースも多いため、誤解を生みやすくなる点から規制されています。
医疗保健用语(医療保健用語)
医疗保健用语(医療保健用語)は、中国におけるSNSや広告で特に厳しく規制されています。
これは、医療や健康に関連する製品やサービスが、科学的に裏付けられていない効果を謳うことで、消費者に誤った期待を抱かせることを防ぐための規制です。
医療保健用語は、特に
医薬品
健康食品
化粧品
などの宣伝において厳しく取り締まられ、適切にワード使用しなければ法的なリスクが発生する恐れもあります。
例えば、代表的な禁止ワードの一つに「防敏(アレルギーを防ぐ)」という表現があります。
この言葉は、アレルギーの発症を防ぐ効果を謳っていますが、実際にはその効果を保証するためには厳しい医学的な証拠が必要です。
そして消費者に誤解を与えないためにも、科学的根拠がない限り、このような言葉を使用することは禁止されています。
また、「治疗(治療)」という言葉も、特定の疾患や症状を治療する効果があることを意味しますが、医療機関や認定された医療品以外で使用することは禁止されています。
封建迷信用语(封建迷信用語)
封建迷信用语(封建迷信用語)は、封建的な価値観や迷信、非科学的な信仰に基づいた表現を指しており、現代社会の合理性や科学的価値観に反すると見なされるため、禁止されています。
例えば、「旺财(財産を増やす)」という表現は、特定の商品や行為が財運を呼び込むという迷信的な考えに基づいているといえます。
製品が金銭的成功を保証するかのような誤解を与える可能性があるため、中国のSNS上では使用が禁止されています。
同様に、運気を上げる、幸福をもたらすといった主張も、迷信や風水に基づいている場合は規制の対象となることがあるため注意しましょう。
特に、REDで禁止・違約ワードになる用語は?

それでは実際に中国の人気SNSであるRED(小紅書)を例に出して禁止されている用語や表現を確認しましょう。
キーワードで、No.1を使うこと
中国SNSプラットフォーム「RED」では、商品やサービスを宣伝する際に「No.1」や「トップ」といった断定的な表現を使うことが禁止されています。
他の製品やサービスよりも優れていると暗示していると受け取られ、消費者に誤解を与える恐れがあるためです。
たとえば、「最高」「唯一無二」「業界トップ」といった言葉も同様にNGワードとして扱われ、規制の対象となります。
エビデンスがない情報で打ち出しをすること
REDでは根拠のない情報を提供することも厳しく規制されています。
特に、製品の効果や品質について主張する際には、信頼できるエビデンスをしっかりと提示しなければなりません。「どこのエビデンスであるか」を明示しない限り、コンテンツが削除されるリスクがあります。
例えば、化粧品やサプリメントなどの効果を説明する際は、第三者機関による検証データや、科学的根拠を示すことが必要でしょう。
医療系コンテンツはコンテンツ制作者が医師免許をもっていること
REDで医療系のコンテンツを投稿する場合、制作者が中国国内の医師免許か、医療機関ライセンスを持っていることが必須条件となります。
医療に関わるアドバイスや治療法の紹介などを医師免許がない状態で発信すると規制の対象となり、コンテンツが削除される可能性があります。
また、医師であることを証明するために、白衣を着て動画に出るだけでも「偽装」と見なされる可能性があります。
まとめ
中国SNSでは、厳しい規制があり、特定の禁止・違約ワードの使用が制限されています。
政治的な話題や誇張表現、医療や保健に関する科学的根拠がない表現などが代表例です。また、広告では「No.1」や「唯一無二」といった断定的な表現も禁止されています。
企業が中国市場向けにSNSをうまく活用するには、これらの禁止ワードに注意し、法規制に則ったコンテンツを作成・公開することが求められるでしょう。


