
監修者
株式会社篤月
陳 逸翔広告代理店を退職後、早稲田大学大学院入学&卒業。
累計100社以上の日本企業の中国SNSコンサルティング経験を持つ。
自身も5万以上のフォロワーを中国SNSでもつ、第一線のKOLである。
小紅書(RED)は元々化粧品の口コミアプリだった?

小紅書(RED)は2013年に上海で誕生したSNSプラットフォームです。
創業当初は現在のような総合的なライフスタイル共有アプリではなく、「小紅書出境購物攻略(海外買い物攻略)」という名称で、海外旅行先でのショッピング情報、特に化粧品やコスメの購入体験を共有するためのコミュニティでした。
当時の中国では、海外ブランドの化粧品に対する需要が高まっていたものの、正規品の入手が難しく、どこでどんな商品が買えるのか、価格はいくらなのかといった情報が不足していました。
そこで、このニーズに応えるために、小紅書(RED)はユーザーが海外で購入した化粧品の写真や使用感、購入場所などをPDF形式の攻略ガイドとして共有する場を提供しました。
2014年にEC機能を追加し、ユーザーが投稿で見た商品をそのままアプリ内で購入できる仕組みを構築しています。
小紅書(RED)は、化粧品の口コミアプリとしての原点があることで、ほかのSNSとは違う今の強みを獲得しており、女性ユーザーが多く、美容・コスメ関連の投稿が最も活発なカテゴリーの一つとなっているのです。
参考記事︙https://www.jetro.go.jp/ext_images/_Reports/02/2024/9822f039402e649e/202401.pdf
利用しているユーザー層と投稿内容の特徴

小紅書(RED)のユーザー層は、月間アクティブユーザー3億人以上のうち約7割以上が女性、さらにその約7割が1990年代生まれ以降のZ世代を中心とした若年層です。
中でも注目すべき点は、ユーザーの約半数が北京、上海、広州、深センなどの大都市に居住しており、高い購買力と消費意欲を持つ層が中心となっていることです。
大都市に住む20~30代の女性はファッション、美容、旅行、グルメなどのトレンド情報に敏感で、商品購入前に小紅書(RED)を検索エンジンとして使用し、他のユーザーのリアルな口コミを確認する習慣があります。
小紅書(RED)の投稿内容は、広告色の薄いリアルな体験談やレビューが重視されることが特徴です。
ユーザーは自分が実際に使用した化粧品のビフォーアフターがわかる写真、成分分析、価格比較、使用感の詳細などを投稿しています。
そして、それが他のユーザーの購買判断材料となっています。
最近は、検索エンジンとしての機能が強く、百度(Baidu)などの検索エンジンを使わず、小紅書(RED)で「敏感肌 化粧水」「プチプラコスメ おすすめ」などのキーワードで情報を探すユーザーが増えています。
参考記事:https://www.jetro.go.jp/theme/export/js-links/76.html
小紅書(RED)で化粧品(コスメ)を売るための戦略とは?

小紅書(RED)で化粧品(コスメ)を売るための戦略として、KOLやKOCとのコラボレーションが推奨されています。
まず、高い専門性を有するKOLに詳細なレビューを依頼し、情報の信頼性を担保します。
さらに、同時に一般消費者に近いKOCに多くの体験談を投稿してもらうことで、プラットフォーム内に「今、この商品が話題である」という熱量を作り出す戦略です。
もう1点、検索アルゴリズムを味方につけるSEO対策も重要です。
化粧品カテゴリーは「敏感肌」「透明感」「保湿」といった悩みに直結するキーワードで検索されることが多いため、タイトルや本文に適切なハッシュタグやキーワードを散りばめる必要があります。
また、EC機能を直接連携させ、投稿からスムーズに購入へと誘導する導線設計も欠かせません。
人気なKOLを起用した場合は、ライブコマースも活用して、リアルタイムで肌の質感やテクスチャーを見せることで、購入の最後の一押しを強化することもできます。
参考記事:https://togetsu.co.jp/column/ypr4HTB9
小紅書(RED)での化粧品販促の進め方と注意点

化粧品の販促を進めるには、まず企業アカウントの開設から始めましょう。
企業アカウント開設ができれば、ブランドの公式性を証明することができます。
企業アカウントでは、季節ごとのトレンドに合わせたコンテンツを制作し、継続的な発信を行います。
投稿する際は、中国の広告法に注意してください。
化粧品に関しては「アンチエイジング」「医学的根拠のない美白効果」などの表現が厳しく制限されており、違反するとアカウント停止や罰金の対象となるリスクがあるからです。
また、ユーザーはサクラ投稿、いわゆるやらせに対して非常に敏感です。
企業アカウント自らが過度な自画自賛を行っているとやらせと思われることが多く、信頼を失いかねません。
SNS運用では、ユーザーとのコメント欄での交流を通じて誠実なブランドイメージを構築することが大切です。
現地の文化を理解している中国人材を担当に置く場合は、彼らに最新の規約変更を常にチェックさせると同時に、炎上リスクを回避するための校閲体制も整えましょう。
まとめ

今回は、小紅書(RED)が化粧品(コスメ)カテゴリーに精通している理由を解説しました。
小紅書(RED)は海外コスメの口コミ共有から発展した背景を持っており、今や中国の化粧品カテゴリーのマーケティングにおいて欠かせないプラットフォームとなっています。
ユーザーは都市部の20〜30代の女性層が中心であり、リアルな口コミと商品の使用感や価格など詳細情報を求めています。
そのため、企業はKOLやKOCを活用したり、SEO対策を実施したりする多角的なアプローチを取るべきです。
化粧品(コスメ)の販促を進めるにあたっては、企業アカウントによる信頼構築と、広告法に抵触しない正確な管理が重要になります。
中国の法規制は複雑かつ頻繁に変更されるため、現地の文化とプラットフォームの特性を熟知した中国人材の力が必要になるでしょう。
株式会社篤月では、中国市場に進出する日系企業が現地の法規制を遵守し、小紅書(RED)を通じて化粧品カテゴリーのマーケティングを進められるよう、サポートしています。


