
監修者
株式会社篤月
陳 逸翔広告代理店を退職後、早稲田大学大学院入学&卒業。
累計100社以上の日本企業の中国SNSコンサルティング経験を持つ。
自身も5万以上のフォロワーを中国SNSでもつ、第一線のKOLである。
抖音(Douyin)企業アカウント開設

抖音(Douyin)の企業アカウントを開設するには、個人アカウントとは異なる手続きが必要です。
まず、企業認証を取得するために、中国国内で登録された企業の営業許可証が必須となります。
中国法人を持たない日系企業の場合は、現地パートナー企業との協業や代理店を通じた開設が一般的な方法とされています。
企業アカウント開設時には、企業情報の登録や公式認証マークの取得、検閲対応を含む初期設定が求められます。
中でも重要なのが、実名登録制度への対応です。
抖音(Douyin)では海外からのライブ配信に厳しい制限がかかっているため、中国国内の担当者を配置することが推奨されています。
伸びる抖音運用の成功パターン

中国のショート動画市場は、単なる娯楽から「興味EC」へと劇的な進化を遂げています。
そのため、抖音(Douyin)における成功パターンは、単にショート動画をバズらせるだけでなく、コンテンツから実際に購買・来店予約へと繋げるシームレスな体験設計が必要とされています。
抖音(Douyin)のユーザーの視聴習慣は、受動的な視聴から検索・購買を伴う行動へと移行していることから、商品の機能説明だけでなく、その商品がもたらすライフスタイルを提案するショート動画を量産することが、抖音(Douyin)の運用で成功している秘訣です。
具体的には、ショート動画でフォロワーの関心を高め、ライブコマースで一気に刈り取る「動画+ライブ」の二段構えが現在の王道と言えます。
抖音(Douyin)のアルゴリズムを理解し、視聴維持率が高い冒頭3秒にインパクトを持たせる編集や、トレンドの楽曲・ハッシュタグを戦略的に取り入れることが、中国の最新のマーケティング市場の波に乗るためのポイントです。
参考記事:https://www.jetro.go.jp/ext_images/_Reports/02/2023/72218cac73449251/streaming_rev.pdf
成功の裏にあるリスク

抖音(Douyin)の運用で成功していく中で、注意しなければならないのがプラットフォーム固有のリスクです。
中国はネット環境の規制が厳しく、日本ではSNSに取り上げても問題のないことでも、特定のワードや表現が制限されていることがあります。
規制に触れると、投稿の削除や罰則、最悪の場合はアカウントの凍結といったリスクが生じます。
また、日中間の歴史的・政治的背景から、不適切なタイミングでの投稿や表現が炎上を招き、ブランド価値を著しく毀損する重大な恐れも常に隣り合わせです。
著作権や広告法への理解不足も運用の成功の裏にあるリスクです。
中国の広告法では「最高」「第一」といった最上級表現の禁止など、日本以上に厳しい制限が設けられています。
これらの規制に反するようなリスクを回避するためには、単に中国語ができるスタッフを置くだけでなく、現地の最新トレンドと正しく法規制を理解し、不測の事態に即座に対応できる危機管理体制を構築しておきましょう。
参考記事:https://togetsu.co.jp/column/PuySoTTe
自社運用か代理店か?

抖音(Douyin)アカウントの運用方法には、自社運用と代理店委託の2つの選択肢があります。
自社運用のメリットは、ブランドメッセージを直接コントロールでき、迅速な意思決定ができることです。
ただし、中国のSNS文化や最新トレンドへの深い理解、現地法規制への対応、そして中国語ネイティブの人材確保が必要不可欠となります。
一方で、代理店委託の場合は、専門的なノウハウと実績を活用でき、検閲対応や炎上リスクの管理を任せられる安心感があります。
月額30万円から100万円程度の費用が必要になりますが、コンテンツ制作の質や分析レポートの充実が変わります。
どちらを選ぶべきかは企業のリソース状況によって異なりますが、推奨されているのは初期段階では代理店のサポートを受けながら、段階的に自社でのノウハウを蓄積していくハイブリッド型の運用です。
まとめ

今回は、抖音(Douyin)の企業アカウントを運用する際の成功パターンについて解説しました。
抖音(Douyin)の企業アカウントの運用を成功させるには、適切な開設手続きと現地パートナーとの協業が必要です。
10億人を超えるユーザーを抱える抖音(Douyin)という巨大な市場で成功するには、ユーザー参加型コンテンツとトレンド活用が鍵となります。
しかし、中国SNSは検閲制度への対応や急速に変化する消費者ニーズへの柔軟な対応が求められるため、運用は簡単ではありません。
そのため、自社運用と代理店委託、それぞれのバランスを考慮し、段階的なノウハウ蓄積を目指すハイブリッド型がリスクを抑えながら成果を最大化する現実的なアプローチとしておすすめです。
これから企業アカウントを作る日系企業は、自社のリソースを見極め、適切な運用体制を整えることから始めましょう。


